【最新】アイリッシュウイスキーのおすすめ10選｜美味しいハイボールの飲み方は？

アイリッシュウイスキーは、滑らかな口当たりやフルーティな味わいで初心者でも飲みやすいウイスキーです。アイリッシュウイスキーには古い歴史があり、18世紀以降世界大戦やアメリカの禁酒法などの世界情勢によって衰退しました。しかし、閉鎖していた蒸留所が次々と操業再開したり、新たな蒸留所ができたりと現在再ブームになりつつあります。

アイリッシュウイスキーは蒸留方法や材料によって、ポットスチルウイスキー・モルトウイスキー・グレーンウイスキー・ブレンデッドウイスキーに分けられます。しかし、熟成に使われる樽の素材でも味が変わるため、どうやって選べばいいかわからない人も多いです。

そこで本記事では、アイリッシュウイスキーの選び方やおすすめ商品10選を紹介します。アイリッシュウイスキーの種類・歴史・蒸留所など初心者にも分かりやすいように解説していますので、ぜひ参考にしてください。

歴史や特徴を知ることでより深くアイリッシュウイスキーを楽しめます。アイリッシュウイスキーは他のウイスキーとどのような違いがあるか解説します。

18世紀はスコッチウイスキーと並んで高い人気を誇っていたアイリッシュウイスキーですが、

• アイルランド共和国が大英帝国から独立したことによる、インド・オーストラリアなどの市場からの締め出し
• アメリカの禁酒法により輸出量が制限されたり、低品質な偽物が出回ったりした
• 第二次世界大戦時に国内消費を支えるため、輸出を制限した

などが原因で、一時期人気が低迷しました。しかし、最近ではホットコーヒーで割ったカクテル「アイリッシュコーヒー」が再び人気になり、蒸留所も増えてかつての活気を取り戻しています。

アイリッシュウイスキーはアイルランド共和国の法律で、明確な定義が定められています。

【アイリッシュウイスキーの定義】

• 穀物に含まれるモルトで糖化されている
• 酵母で発酵されている
• 94.8％未満のアルコール濃度の蒸留液を使っている
• 木製の樽で合計3年以上熟成されている
• 上記行程のすべてがアイルランド共和国内または北アイルランド内で行われている

さまざまな飲み方で愛されているのが特徴で、フルーティでなめらかな味わいのものが多いです。基本的にスモーキーフレーバーがありません。

ポットスチルウイスキーは大麦麦芽30％以上、未発芽の大麦30％以上が原料です。小麦やライ麦などが加えられることもあり、ポットスチルで3回蒸留されるためポットスチルウイスキーと呼ばれます。味わいは穀物の風味が強く残っているのが特徴です。複雑な味わいが魅力で、細かい味の違いを感じられるので飲み比べが楽しめます。

モルトウイスキーは原料が大麦麦芽のみで、ポットスチルで3回または2回蒸留されます。大麦麦芽のみで作られる点はスコッチウイスキーと同じですが、ピートを使用しない・蒸留を3回行うものが多いため、ライトで飲みやすいのが特徴です。麦の香りや味わいが豊かでしっかり風味を感じられ、ストレートやロックなどの飲み方に適しています。

グレーンウイスキーの原料は大麦麦芽が30％以下で、大麦・小麦・トウモロコシなどの穀物が主に使用されています。蒸留には連続式蒸留機が使われているため、1度の蒸留で凝縮されるのが特徴です。軽くてクリアな味わいが魅力で、アルコール度数は高めです。基本的にブレンデッドウイスキーに混ぜられるために作られますが、グレーンウイスキーをそのまま味わえる商品もあります。

ブレンデッドウイスキーは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたウイスキーです。モルトウイスキーの麦の甘みとグレーンウイスキーの飲みやすさを受け継いでいます。クセがないまろやかな味わいが特徴で、飲みやすいためウイスキーをあまり飲んだ経験がない人にもおすすめです。生産量も多く、銘柄も多いためさまざまな味を楽しめます。

熟成期間が長いほど味や香りが濃厚になり、アルコールの風味も抑えられます。希少価値が高いため値段が高いのも特徴です。しかし、初心者の人には味が分かりにくかったり、クセが強かったりするため、熟成期間が長い方が絶対に美味しいわけではありません。熟成期間が長いものは、味の違いがわかる上級者になってから楽しむのがおすすめです。

アイリッシュウイスキーは、熟成や仕上げに使う樽によって味や香りが大きく異なります。使われている樽を調べれば味わいを予想できるため、自分の好みに合う樽が使用されているウイスキーを選びましょう。いろいろ試して自分好みの味を探すのも楽しみのひとつです。

• フルーティな味わい：シェリー樽・ヨーロピアンオーク製樽・ラム樽
• マイルドな味わい：バーボン樽
• 濃厚な味わい：アメリカンオーク製樽

ブッシュミルズ蒸留所は、世界最古の蒸留所と呼ばれる歴史のある蒸留所です。北アイルランド最北端の村、ブッシュミルズ村にあり、見学ツアーも行われています。3回蒸留を繰り返すため飲みやすいウイスキーが多いのが特徴です。若い世代をターゲットとしたウイスキーも開発されていて、蜂蜜を入れたハニーウイスキーのような甘いウイスキーが多く、味だけでなく香りも豊かです。

クーリー蒸留所は、サントリーホールディング傘下の会社であるビームサントリーの子会社となっている蒸留所です。従来のアイリッシュウイスキーとは違う独創的なウイスキーが多いのが特徴です。

蒸留を2回しか行わなかったり、ブレンデッドウイスキーの原酒として使われることの多いグレーンウイスキーをブレンドせずに販売したりしています。閉鎖している蒸留所の銘柄も取り扱っているのも特徴です。

新ミドルトン蒸留所は、フルーティなアイリッシュウイスキーが人気の蒸留所です。世界最大のポットスチルを所有していることもあり、穀物の香りが豊かなポットスチルウイスキーを楽しめます。他にはグレーンウイスキーの生産も行っていて、飲みやすいブレンデッドウイスキーも多く発売しています。旧ミドルトン蒸留所は博物館となっており、ツアーも開催されているため観光におすすめです。

プレゼントや特別な日のウイスキーを選ぶ際には、コラボ商品や限定品もおすすめです。ボトルのデザインがおしゃれなものも多く、コレクション用としても人気です。アーティストとのコラボ商品もたくさんあるため、気になる方はぜひ検索してみてください。

ブッシュミルズはクセのないウイスキーが多い銘柄です。伝統的な製法で造酒を行っているため、アイリッシュウイスキーらしいライトで飲みやすい味わいが特徴です。甘い香り・フルーティな味わいのウイスキーが多く、ストレートやカクテルなどどんな飲み方でも楽しめます。ウイスキーが苦手・初めてな人にも試してほしい銘柄です。

アイリッシュウイスキーの代名詞とも呼ばれるジェムソンも、伝統的な製法が守られている銘柄です。ピートを使わず、ポットスチルで3回蒸留を行っているため、滑らかでライトな口当たり・クセの味わいのウイスキーが多いです。世界中で愛されていて、ジェムソンジンジャー＆ライムのようなさまざまな飲み方で楽しまれています。

ブッシュミルズとともに、世界最古の蒸留所と呼ばれているキルベガン蒸留所で作られていた銘柄で、サントリーから発売されています。キルベガンは2007年から操業再開したキルベガン蒸留所とクーリー蒸溜所の原酒が使用されていますが、ほとんどはクーリー蒸溜所の原酒です。飲み口が軽くて飲みやすく、コスパに優れたアイリッシュウイスキーが多いので初心者におすすめです。

タラモアデューはアイリッシュウイスキーを代表する銘柄のひとつです。ポットスチルウイスキーとグレーンウイスキーを原酒に用いたブレンデッドウイスキーで、飲みやすいため多くの人に愛されています。

ミドルトン蒸留所で作られていますが、2014年に新タラモア蒸溜所が開業し、今後は蒸留所が変わると考えられます。今後味が変わる恐れもありますが、1954年でも蒸留所の変更を経験しているので、味が変わる可能性は低いです。

熟成期間の長いウイスキーやモルトウイスキーならストレートがおすすめです。他の味が混ざらないため、アイリッシュウイスキーが持つ複雑な味わいを楽しめます。酔いがまわりやすい人は水と1：1で割る飲み方の「トワイスアップ」もおすすめです。より香りを楽しめる飲み方で、独特な香りがあるタイプのアイリッシュウイスキーにも最適です。

ウイスキーを飲み慣れていない人におすすめの飲み方がハイボールです。爽やかな味で、お酒が得意でない人でも楽しめます。ソーダで割るだけで手軽に作れるのも特徴です。ウイスキーの味が強いと感じたら、レモン果汁を加えると飲みやすくなります。ただし、非常に飲みやすいので飲み過ぎには注意してください。

アイリッシュウイスキーはさまざまな飲み物・果汁で割って楽しめます。ジンジャーエールやコーラが割材として人気です。アイリッシュウイスキーをホットコーヒーで割って生クリームを入れて飲む「アイリッシュコーヒー」も流行しています。コーヒーの苦味と砂糖・生クリーム・アイリッシュウイスキーの甘みがマッチしてとても飲みやすく人気です。

アイリッシュウイスキーは滑らかで口当たりがよく、クセもないためウイスキーが苦手な人やあまり飲んだことがない人にもおすすめです。定義も定められており、アイルランドで作られた本物しか流通していません。ぜひ世界5大ウイスキーと呼ばれる豊かな味を楽しんでください。